にほんブログ村

2018年9月4日火曜日

(連載2)2-1拡大する宇宙


第2章
大統一理論


「科学に前提を持ち込んではならない。
全ての事象に対する理解を諦めてはならない。
人間も宇宙も時間も同じものとして、
ただひとつしかないこの世界の
ほんのわずかな一部分である。」




2-1広がる宇宙



大統一理論があると、
世界はどのように変わるのだろうか。



大統一理論が成立すれば、
この世界にはただひとつの原理(力学)しかなく
その原理に基づいて全ての宇宙が構築されたことになる。


同じ理由を持ち存在する同じ世界、
これはモノとココロに対する理解でも同じである。


これは「一元論」と呼ばれる。





これまで一元論は、
物質は不変だが思考は創造されたり消えたりする、
という認識によって破棄されてきた。


不変のものとそうでないもの。


しかし現代人こそ、
自らの想いの中に宇宙があることや
物質にも誕生と消滅があることを理解している。



この世界に変わらないものはない。



ひとつの事実からこの世界が始まったとすれば、
全てのものに共通の原理が宿ることは必然である。




その当たり前の現実を否定してきたのが
我々の歴史である。
その身勝手な主観と無知によって。




しかし人間の頭脳に、体内に、
その生命に、そして生き物たちの生態系の中に、
あるいは物質である地球上の至るところに、
「宇宙が存在する」ことは
ほとんどの我々が周知する事実である。




科学的な視点だけではなく、
旋律の中に、焼き窯の向こう側に、
言語の調べに、数多の創作の中に「宇宙を見ること」は、
芸術家達の仕事であり
人間の喜びである。



では我々は何を基準に
「宇宙を感じている」
のだろうか。



その広大さか、美しさに並ぶもののないことか、
圧倒的な奥行きか、
あるいはそこに秘められた無限大の可能性と
その中にある唯一の輝きか。



ただ我々が感じる宇宙は
確かにそこにあり、
我々が惹きつけられる理由も
実はあなた自身が「同じ宇宙を持つもの」だからである。



我々は新しい宇宙を見つけた時に、
同時に自分自身の内側にも
同じ宇宙を見つけ出している。


感動は共鳴なのだ。





けれども人間が想う宇宙には
常に「何故ここに宇宙が広がるのか」、
という疑問が付きまとう。



大宇宙と
世界中に溢れる多くの小宇宙、
そして
自分自身の中にも感じるやはり広大な空間。




例えまだ科学に啓示できないとしても、
人間が感覚的に理解する「同じ宇宙」は
モノとココロに共通である。



その感覚的なものを
現実に(科学的に)引き戻すことが出来るもの、
それが一元論、すなわち大統一理論である。



それによって示されるのは
人間と世界との絆である。





0 件のコメント:

コメントを投稿