「存在する点」は 体積も面積も長さも あらゆるものの部分を持たない。 あるのにない、ないのにある。 この点が実体(モナド)である。 「今という時間」は 時間軸の長さの部分を持たない 「存在しない時間」である。 あるのにない、ないのにある。 今という時間も実体(モナド)である。 実体は現実に我々の世界を構築する要素である。 この実体が「存在する無」なのだ。 「存在するのに存在しない」の概念。 実体が永遠に連鎖をつづける理由、 それは「存在する無」が「完全無」であるための 無限大の広がりである。 この「広がり」が宇宙に誕生した 最初の力学である。 点が「同じもの」として線に拡大すること、 これがアインシュタインの言う 等価原理である。
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2018年11月13日火曜日
(連載3)3-5力学の正体
面の概念世界に長さの部分(存在)を与え、
しかし面積という部分を持たない概念、
それが「線の実体(モナド)」である。
点の集合体として存在し
面積を持たない為に面世界における存在ではなく、
しかし現実に
面の概念を構築する唯一の実体、「線」。
点という「始まりの実体(全ての存在を持たないモナド)」から
線の実体への移行、これは実体概念の拡大である。
では「拡大する概念」とは何か?
あらゆる方向性へと常に拡大する実体、
だがそれはまだ先のテーマである。
この章では更にこの実体の変化を
追いかけてみよう。
複数の面の概念が創り出す世界、
それは空間世界である。
(無限大に積み重なった面の概念が空間である)
この為に空間概念は
「面の部分」によって構築される。
けれども空間の中に存在するとは
体積を持つ事である。
空間の中にその専有部分、体積(あるいは容積)を持つこと、
これが空間における「存在」なのだ。
当然面の概念は、
その空間の部分としての体積は持たない。
面世界は既に「空間の構成要素」であり、
それは空間と「同じもの」である。
すなわち空間世界に面の部分(存在)を与え、
空間の体積を持たない実体、
それが実在する面世界である。
点は実体。
線も実体。
面も実体。
このように「存在するもの(実在するものが存在となる場所)」は、
どの概念世界に基準を置くかによって
常にその立ち位置を変える。
存在したはずの点が
線の中では存在ではなく実体であり、
この線もまた、面の中では存在しない。
面世界もまた体積を持たない為に
空間概念における存在ではなく、
今度はこの面が
概念しか持たない実体となる。
この実体をモナドと解釈すれば、
「部分を持たない最小の単位モナド」が
「同じもの」として
どんどん拡大していくことに気付けるだろう。
連鎖するモナド。
モナドはその連鎖によって
「同じ実体の広がり」だけではなく
「実体の奥行き」と
「新しい領域の拡張」と
常にあらゆる方向性へと
概念を拡大するものである。
ここで取り上げた、点、線、面のいずれもが、
実体として同じ
「部分を持たない究極の最小の単子」である。
そしてその全ての始まりが、
モナドとして存在するただ一つの実体、
点なのだ。
では点とは
一体何だったのか。
あらゆる実体は部分を持たないために
お互いに存在を与え合い、
お互いの実体を創り出す、
存在するのに存在しない同じモナドである。
実体は複数でも単数でも同じものであり、
その為に点は面世界と同一で、
線の世界とも同一である。
ここに科学的な意味をもつ
アインシュタインの等価原理が
既に始まっている。
概念の異なる存在が、
実は全て同じ「存在するエネルギー」
を持つこと。
そして後述とさせて頂くが
この「実体の連鎖」が存在と認識され、
その概念を創り上げる根本的な「力学の正体」なのだ。
もともと世界には存在などなく、
実体の連鎖としての力学のみが
「概念としての型式」を構築していたのである。
このように少しずつ「存在」を理解していけば、
この世界が「実体」によって構成されている事が
浮き彫りとなるのだ。
そしてここに生まれた(一つの実体をあらゆる方向から取り囲む)
「実在する概念世界」が次元世界である。
これまでの我々は
次元世界の意味も、点や線、面積が何かも知らず
ただ公理という理由において
これらの概念を扱ってきた。
それらの意味を考えもせずに、
そこから知識が始まるものとして。
理解していない事は分からない。
その為に現代の科学は、
問題の先送りという負の循環に陥っている。
線の奥に点はない。
面の中に線はない。
空間の中にも面は存在しない。
それらは常に「同じもの」なのだ。
つまりこの世界は単純で
実に純粋だったのである。
整理すると次元世界は、
その世界の構成要素、
つまりその世界を現実に構築する実体が連鎖した
(部分を与えられた)概念世界である。
実体の連鎖する理由について(力学が存在する理由)は
また別の章で取り上げるが、
全ての実体それ自体に
内側の概念世界と
外側の概念世界が
同時に「存在していた」のである。
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