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2020年4月7日火曜日

(連載13)13-1自我世界と宇宙

13章  自我世界と宇宙


13-1 自我世界の発現


第7次元世界「精神世界」は、
第6次元「生命世界」やそれ以前の世界と共有し
同時に存在している。


だが精神世界は、
概念としては生命世界とは異なる場所の
「別世界」の次元宇宙である。


命が存在する場所、
生命と

思いが生まれる場所、
こころ。


本来は「同じもの」でありながら
異なる場所に存在する「命」と「思い」。

あるいは生命活動によって支えられた
精神の概念世界。



しかし「精神世界」にとっては
「生命世界」の方こそが
「精神世界をささえる概念世界」である。



このように命と心がともに実在する以上、
「存在する」という言葉の概念も
それぞれにおいて違った意味合いとなる。


つまり「命と心」は同じ場所に発現した
異なる概念の同じ「あなた」という存在なのだ。



生命体としての「あなた」と
こころとしての「あなた」。
それは同じ「あなた」でありながら
違う場所にいる「あなた」である。



物質の連鎖の先に命があり、
命の連鎖の先に心がある。


このように精神構造をもつ生き物は全て、
それ自体で「多重次元構造」をその内がわへ含み
「存在する」という概念を抱える。


そして精神世界が「実在する」ものである以上、
どこかに必ず現れる新しい概念の発現がある。


それが「次元共有の大原理」の創り出す
次元世界の命題であり、
次元世界の生みだした必然の力学である。


そしてそれは、一つの概念を超えて拡大する
「同じもの」の無限大の連鎖と広がりの力学である。



つまり「次元原理」として、
無や空間、
時間や宇宙、
命や精神などの
概念世界の延長線上にようやく発現した必然の世界、
それが我々人間の「自我世界」である。




そしてこれが人間が人間として存在する場所、
第8次元「自我世界」である。





したがって「自我世界」発現のために一番重要な要素は、
感情をともなう「精神世界の広がり」である。


それも豊かに広がる精神体としての土壌が必要であり、
自我世界は「激しい感情をもつ生命体」を基盤に
誕生したことが分かる。


すなわち人間の祖先は、
動物の中でも特に喜怒哀楽のはげしい、
豊かな感情をもつ生き物たちだったはずである。


彼らは強い願望、あるいは欲望をもち、
明確な仲間意識や愛情を育て、
激しく怒り極端に恐怖する動物であった。


そこには非常に強い「精神世界の重力」が存在する。


そのために彼らは、
恐怖から逃れる為に仲間との意志疎通を必要とし、
食糧を手にいれるため、あるいはその身を守るために、
さらなる手段を必要とした。


やがて工夫と予測の能力をとぎすました彼らは、
目的のために感情(欲求)をコントロールする
特別な能力を手にいれる。


これは人間が精神世界の支配(本能)から離れ、
自己の意志で個別に行動する生物として
誕生した瞬間である。



そこには感情世界では対応しきれない程の
個々を取り巻く環境の多様性が溢れていた筈なのだ。



つまり「自我世界」と「感情」の間にも、
「相互にお互いがお互いを高めあう」という
共有関係が存在する。


ある多様性が、さらなる多様性を生みだすという、
これも「次元原理」である。


これは精神世界の欲する目的のために、
精神世界はその感情(本能)を一時的におさえる能力を必要とし、
そのことによる目的の達成は、
精神世界の欲する目的をさらに拡大させる
という構図である。



「精神世界」が「認識する本能」と呼べるものであれば、
「自我世界」は「思考する本能」である。



自我世界をもつことによって精神世界は広がり、
拡大した精神世界はさらに自我世界を広げる。


この「自我世界」の拡大は、
生命世界の全体の命題でもある「生命世界の拡大」を
果たすことにもつながった。


こうして第8次元「自我世界」は、
第7次元「精神世界」と
第6次元「生命世界」の可能性とその多様性を受け継ぐ
新たな支柱となる。



その結果「人間」という種族は、
環境に適応する力(個々の知恵)を動物の中では最高レベルまで高め、
あらゆる場所において個体数を増加させ、
生態系の頂点をきわめることに成功する。


これは同時に当時の自我世界が、
生命体としての、あるいは精神体としての
喜びの絶頂をきわめ、
絶望の極致を体験してきたことを物語る。


このように初期自我は、
もともとは精神世界の拡大のために、
精神世界を統制するものとして発現する。


したがって「自我世界」は、
第6次元生命世界や第7次元精神世界とも共有し
同時に同じ場所に実在しながらも、
次元世界としては精神世界とはことなる場所に出現する、
新たな「次元世界」である。


命の世界と感情世界に支えられた自我世界。


ゆえに人間は、
生命体としての存在、
精神体としての存在、
自我としての存在と、
それだけで3つの重なる次元概念をもち、
ここに「実在する」。


つまり「わたし」や「あなた」の実在する場所は、
人間自身の中に少なくとも3つ存在するのだ。








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