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2019年4月9日火曜日

(連載6)6-3空間から物質へ





では最初に
次元理論による物質の起源、
「物質は空間から創られた」というその原理を紹介する。


物質は空間から生み出され
その結果消滅することも出来る、
世界(時空)から切り取られた
独立した新しい空間である。


簡単に説明すれば
力学によって折りたたまれた空間の「カタチ」、
それが原子なのだ。
その空間を切り取る力学が
核力や重力という
「空間に対して働く力」である。


ここで大事な認識は
物質が力学を生むのではなく、
力学が存在した結果
「物質」の概念が生まれたという事実である。


つまり「物質」は存在しない。


力学が閉じ込められた「空間の構造」が
力学を持ち続け、
その空間が物質と呼ばれたのである。



我々の「存在する宇宙」はこの物質世界であり、
これは次元理論が明らかにした「4次元時空から生まれた」、
新しい「奥行きのある」の空間概念である。
「今の連鎖」としての時間軸と同じ、
時空(物質)の連鎖としての
「カタチ(容積や体積)を持つ空間概念」の世界。


これは
存在しない空間と「同じもの」として存在する、
現実の「存在する空間」と「物質」による世界である。




では詳しく解説しよう。


まず時空と呼ばれる4次元世界は、
振動する空間しか存在しない空っぽの、
容積だけの世界である。

ここにはまだ物質という概念(区切られた空間)はなく、
この4次元世界を背景に
我々の宇宙は切り出されていく。


この4次元世界の「空間」には
通常「時間波(前述)」や「重力波(後述)」とよばれる
「空間自体のゆらぎ」が存在する。
ここでいう「時間波」とは
「恒久的に存在する空間自体の振動」である。


物質が一切存在しない4次元時空では、
時間の概念を伝える媒体は「空間」以外になく、
空間の時間軸(空間の連鎖)にたいする存在位置の「ぶれ」は、
空間に最小限の「ゆらぎ」を創りだす。


そして空間の波やゆらぎが
「とくに強い」という条件下では、
空間波のぶつかり合いは
「空間の重なった部分」と
その周りに「空間に開いた穴」を同時に出現させるのだ。


この現象の根本は
「波長に訪れる必然的なゆがみ」である。


点が絶対的な座標をもたないように、
全ての波形は必ず歪みを伴う。


空間の等速、永久運動はそこに必ず空間の変形した部分「ゆがみ」
を創り出し、そこが「ひずみ」として「外側に」弾き出されるのだ。
ここが注目すべき点である。


この空間の重なりあった部分が「原子核」であり、
存在したはずの空間(原子核として重なった空間)を失うことによって
「核の周りの空間に開いた穴」が「空間穴」である。


原子は空間の構造である。


このとき出現した核を取り囲む「空間穴」が
我々の宇宙に「あらゆる存在(力学と物質)」を発現させる
「全ての力の源」である。


空間に開いた穴「空間穴」は、
その空間の穴をふさごうとする「空間の復元力」をもつ。


これはいわば、空間が空間として存在し続けようとする、
つまり「無が無であり続けようとする力学」である。


そしてその「空間の復元力」によって「空間穴」は、
「原子として重なってしまった本来の自分の空間」
をよびもどそうと働く(力学をを持つ)。
この時「空間穴」が「空間を引きつける力」は、
原子の外側やほかの原子(原子も空間である)にもおよび、
ここに「質量は重力をもつ」という概念がうまれるのだ。


けれども実際には「原子が重力をもつ」のではなく、
失われた空間(空間穴)の持つ「空間の復元力」が
「重力」である。


つまり「空間の復元力」は「重力」として外側に働くものではなく、
本来は「空間穴」から原子核内へとむけられた
「原子として重なった自らの空間を引きもどすための力」である。


そしてこれが「核力」なのだ。


したがって「核力」と「重力」は、
空間の復元力の表裏一体の「同じ力」である。
それは球面形に存在する「空間穴」が、
その内がわのおなじく球形の「原子空間」を、
「あらゆる方向から同時に引きつける力」である。


そのために球形に切り取られた「原子空間」は
結局どの方向へも動くことはできなくなり、
結果として「原子核」と「空間穴」は
同時に存在を続ける。



物質と力学が
ひとつの同じ原因で存在を続けるのだ。



このように原子核のまわりには、
今までの我々には認識することのできなかった
「失われた空間」が存在する。


そしてこの「空間穴」こそが、
原子を生みだして核力と重力とをつくり上げた、
「空間を引きつける力学」の正体である。




つまり「重力」は、
物質同士でひき合うための引力ではなく、
空間に作用する「あらゆる空間を引きつける力」なのだ。
この独立した「空間を引きつける力」によって
世界には「存在する物質の概念」が生まれる。



現在この重力が
核力にくらべて弱い力だと認識されるのは、
重力が原子核周辺の空間自体を収縮させていることに
我々がまだ気付けていない為である。


こうして我々の宇宙「物質世界」には
「原子」と「重力」そして「核力」が、
同時に出現する。


このように4次元時空から
「空間穴」によって切りとられた「空間概念」、
それが「原子」である。





原子には本来、重さや形はない。
それはただの空間であり、
そこに存在するのは力学だけである。


この力学が我々の宇宙に存在を確定し、
我々が物質を認識できるのも
そこにこの空間の力学があるからである。



こうして物質は
存在することも消滅することも可能な
「あるのにない」実体としての概念を持つ。




物質と実体が同じものとなる理解。
我々の認識する存在と非存在が
この宇宙では同じものである。




現在のところ原子の創造から重力の出現、
そして核力までを、
統合的にあつかえる理論は他に存在しない。


そしてこのように原子としてあらわれた「重力」によって、
我々の宇宙には「空間密度」が出現し、
「太陽風」などの「空間の流動現象」は生みだされたのである。






2019年4月2日火曜日

(連載6)6-2未分割の4つの力


現在の物理学では、
この宇宙には「4つの力」(4種類に分類された力学)がある
と言われている。


これはあらゆる力学の正体を見きわめた結果残された
宇宙の根本にある力の概念である。



以下この4つの力である。

核力・原子核を一つにまとめる力
重力・物質が物質をひきつける力
電磁力・電気や磁力の力
弱い力・主にニュートリノにおける反作用


宇宙の始まりがひとつしかなければ、
この4つの異なる力学も
元々はひとつだったはずである。

この4つの力の概念を一つにまとめることが出来れば、
それが現状もとめられる宇宙統一理論である。


だが私には、この4つの力学の統合のみで
宇宙理論が統合されるとは思えない。
実際問題、この宇宙のいたる所で計算違いの現象が観測されていて、
我々の理論通りの天体の運行はまれだと言わざるをえない状況がある。

それはまだ我々の理解していない
運動法則がある為である。

私はこの4つの力の統合だけでは
宇宙統一理論の完成とはならないことを
先に申し上げておく。


今のところ我々の科学では、
それぞれの力の分類ができたとしても
その力が何故存在するのか、
どの様にして存在するにか、についてはまだ
何一つ解決することが出来ないのだ。


これは大木を知らない人間が
その葉から、枝から、幹から、根から
元の木の姿を探しても、
種を知る人間には及ばない所以である。


つまり重力の正体を探る以前に我々は、
「物質は何か」を理解しなければならない。


物質は何故存在するのか、
その前提を理解出来ないままに
「物質は存在する」として力学を考えるなど、
それは科学ではなく空想である。


我々の宇宙では、
力は物質と一緒に生まれている。
この両者は同じものなのだ。
それが実際の答えである。




そしてそれ以前に存在する時空には、
空間(今)の連鎖する(時間軸)ことによる
位置座標に対するブレ(点は位置を持たない)が、
すでに「揺らぎ(点の連鎖)」として存在する(第5章)。

もちろんこの「空間の揺らぎ」も力学であるが、
これは前述の4つの力が宇宙に発現する以前から
宇宙に存在する力学である。


つまり我々が力の発現の前に
理解しなければならないことは
「物質の誕生」とその原理、仕組みである。



次元理論による「物質の誕生」が正しければ、
その枠組みの中に4つの未分割の力も
必ず統合された同じものとして
現れるはずである。



「力学がある」というこれまでの我々の視点を
「力学はこうして生まれた」という理解へと変える、
それが科学の本当の見方なのである。